最近読んだ本_2013/01

投稿者: | 2013.02.10 (日) 22:12

PCとブログシステムの不調で、書評のアップが遅くなりました。正月を挟んだので今期は1冊多めです。

海堂尊「ブラックペアン1988」★★★★☆
  サスペンスの色合いが濃かった「チームバチスタの栄光」から遡ること18年。桜宮市の東城大学医学部付属病院の中で行われる外科手術を巡り、若き日の医師達が火花を散らすストイックな展開に手に汗握る。
  主人公こそ研修医の世良が務めるが、後に院長として登場する高階講師を始めバチスタにつながる伏線が随所に仕込まれている。現役の医師でありながら多数の本を書く著者の頭の中には「桜宮サーガ」という20冊以上の小説で構成される虚構世界が展開しているという。すごい医者が居たものだ。
劇団ひとり「陰日向に咲く」★★★☆☆
  冒頭の第1話を(大丈夫かいな)と読み始めたが、第2話からは適度な緊張感が終章まで持続した。バラエティ番組では控えめな知性を感じさせたり、居場所を間違えて戸惑う少年ような表情を見せる著者。この人がいったい何に的を絞りこの先どこへ行こうとするのか、少々楽しみではある。
浅田次郎「蒼穹の昴」(再チャレンジ予定)
  近代中国を舞台とし続編、続々編、続々々編へと連なる大河小説の初編。最初の数頁を読んで閉じてしまった。こりゃ襟を正して読まねばなるまい。通読、精読は先送りだ。恐れをなしたわけでは決してない。
奥田英朗「家日和」★★★★★
  家庭、家族の日常を描く短編集。ある意味、著者の真骨頂ではないか。本作に限らず著者は作中,呆然とする場面などで「適当な感想が思いつかない」というフレーズをよく使うが,本作はその真逆。ただ一言,「うまいな~」である。誰にでも自信を持って勧められる。
川上未映子「ヘブン」★★★☆☆
  いじめを題材とする胸が苦しくなるような小説。人生観、価値観が揺らぐので少し退いて読んだほうがよい。今の若い世代の中には、そんな世界を生きている人もいるのかと思うと、暗澹たる気持ちになる。

関連記事:

カテゴリー:

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください