書評シリーズも今年最後です。今月も1冊でした。
一応言い訳しておくと、10月後半から緑GCの練習が毎週になり、なおかつ事務仕事や自宅練習、本番への緊張感などで本を読む気力、時間ともに削がれました。
また、今月読んだのは、職場の先輩に進められたシリーズものの一冊で、これがなかなか面白い。紙の本で数冊貸していただいて実際にはkindleで読んでいますが、それは内緒の話。
オーディオや音楽の話が合う方なので良好な関係を保ちたい……そんな大人の話と飲み込んでくだされば幸いです(笑)。
1.逢坂 剛「百舌の叫ぶ夜 (集英社文庫)」★★★★☆
百舌シリーズとも公安警察シリーズとも言われる作品群の2作目だ。1作目は関係性がやや薄いのでここから読み始めればいいらしい。
能登半島の岬で記憶喪失の男が発見された。一方、東京新宿では爆弾テロ事件が発生。犯人を追う公安警察の倉木と美希は、やがて男へと辿り着き――。サスペンス傑作長編。
− 集英社のシリーズサイトより引用 −
公安警察と刑事警察の暗闘、政治的陰謀、爆弾テロに国際テロ、それらが重層的に重なり合うサスペンスで、登場人物も多いのだが予想外に読みやすくグイグイ引き込まれた。
当然ながら終盤なぜ事件は起こったのかが明かされ、そこには、えっえっえっ?と声が出るほどの深い闇と人間の毒が待っている。
警察ものに手を伸ばすことはあまりないが、このシリーズにはちょっと嵌ってみたい。