イベントで物売りを手伝って経験値を上げる

 先日、仕事がらみの某イベントで昨年に引き続き防災減災グッズ(保存食、保存水、簡易トイレ、ブルーシートほか)の展示、即売を仲間数人とともに一日お手伝いしてきました。

 ちょうど台風24号の前ぶれ的な空模様で午前、午後を通して雨基調の天気だったにもかかわらず、会場は昨年同様に盛況で、我らがブース(集会テント一張り)にもたくさんのお客様が立寄ってくださいました。

 

 ずっと技術畑を歩いてきた筆者は、お客様に直接対面で物売りをするような経験がほとんどないので、今回も一日限定のナンチャッテ店員をする中でいろいろ感じることがありましてね。

 今日は、そのへんを書いてみようと思います。

 商売に関してはド素人なので「そんなの当たり前じゃん」という話ばかりかもしれませんが、広い心でお読みいただければ幸いです(笑)。

 

1注目される防災・減災グッズ

 今年は、西日本豪雨、大阪と北海道の地震、複数の台風上陸など災害が続いているせいか、お客様方のその手の品を見る目が昨年よりずいぶん真剣、リアルに感じた。関心が高く言わば追い風が吹いている時期だけに売り子としても結構忙しかったし、売上げも好調だったようだ。
 こちとらボランティアだからバックはないが、テンションはそれなりに上がったし商売繁盛は誰にとっても吉、閑古鳥が鳴くよりなんぼかいいと思った。

 

2試食は最強のプロモーション

 5年保存用のパン、クッキー、乾パンについては、細かく刻んで試食してもらった。紙皿に載せて「ご試食どーぞ!」と叫ぶ、ワッと人が集まる、瞬く間に空になってサッと人が退く、その繰り返しだったが、実体験してもらうことは何よりのプロモーションと感じた。
 子供が試食品を小さな手ながら一掴み持って行ってしまうのには閉口したが、うら若きお母様方の「意外においしい!」、「しっとりして食べやすぅ〜い!」などの好意的な反応に、こちらのモチベーションも上がりまくりだったので良しとしておく。

 

3カミソリのような主婦感覚

 初対面のお客様の氏素性がその場で分かるはずもないが、商品を見る目は、大雑把に言って男性より女性、女性でも主婦層と思しき方々が一番厳しかった。品物の確かさ、賞味・消費期限、本当に必要なものか、値段だけの価値があるかなどを1日限定のイベントとはいえ本当に真剣に見ていらっしゃる。
 「○○で安く売ってる」、「去年のがまだある」、「何年もつの?」等々のスパッと切り込んでくるようなコメントは女性ばかりで、男性からはほとんど出なかった。
 ウ~ム、やはり女性は足が地に着いていますな。逆立ちしても敵わんね。

 

4お客様ファーストということ

 午後になって雨が本降りになってきたとき、我らのブースに「テーブルを後ろに下げて軒を作らなきゃダメだ!」と大声でがなり立てる初老の男性が現れた。
 面倒くさい人が来たと一同ポカンとして聴いていたのだが、そのうちにお客様方は傘を差しても濡れているのに、売る側は屋根下の安全圏に居る理不尽な状況を、(オメーラ客に気ぃ使えよ!)と指摘してくださっていることに気付いた。
 慌てて皆で商品を並べたテーブルを後ろに下げる。商売するうえでお客様の目線、お客様の立場に立つことの大切さを教えてもらった、まさに目から鱗の一時だった。

 

5一日立ちっ放しはちと辛い

 これは、何を言っても言い訳になるが、やはり慣れないことをして疲れたというのが正直な感想。特に終了時刻が来て片付けを始めると急に足が重たくなり、帰路は本当に足を引きずるようにして帰った。
 全国壱千五百万人(もっと多いか)の立ち仕事で日々頑張っておられる皆さん、東京の空の下より最大限のリスペクトをお送りしまっす!

 

【まとめ】

 物売りをする場合、まず商品のことを勉強していないと信用してもらえないし、第一説明ができません。そしてお客様目線で懸命に説明を尽くしたつもりでも「高いから要らない」の一言で話は終わってしまいます。

 何を今さらですけど、お客様に直接何かを売ってお金をいただくって大変なことですね。ほとんど経験のないことを一日して筆者のバッテリーは10%ぐらいまで減りましたが、お陰様で経験値は少しだけ上がりました。

 さて、今回の商品知識を忘れないうちに、自分の身の回りの防災、減災にも少し目を向けるとしましょう。

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