人間を救うのは人間、四十数年間の献血

本日は、久々に献血の話を。

何を隠そう筆者は若いころから献血を生業、もとい趣味としてきました。

 

1 前置き

 ・・・趣味というのは悪い冗談として、200mlの全血献血を初めてしたのが学生のとき。以来我が身の一部の提供を続けること四十数年、先日の成分献血で回数は98回に達しました。

 昭和61年には400ml献血が始まり、その当初は経過措置として1回が2回にカウントされていたので実のところ正確な数字ではないものの、献血事業を担っている日本赤十字社が認めた回数ですから、それはそれで良しとしておきましょう。

 制度上は齢69歳まで献血可能とされています。でも近々迎えるであろう100回は、キリが良く話題にもし易いしひとつの潮時かな~、と感じていましてね。あれこれ考えた末に”完全引退”ではなく、やや未練を残した”セミリタイア”にしようと思っています。

 そこでこの際、過去を振り返りながら献血の動機づけやメリット、デメリット、感想などを整理しておくことにしました。

 

2 動機づけ

  1. 最初は怖いもの見たさだった。学生時代のバイト先で初回を経験し、持ち場に戻ったときに先輩から「おまえ顔真っ青!」と冷やかされたのを懐かしく思い出す。
  2. この頃はルーチンワークの一つになっていて、99%が自身の健康管理、残り1%は社会貢献と思っている。
  3. 60過ぎてからは、筆者のような賞味期限が切れた人間(恥ずかしながら62です)が提供した血液でも何かに使ってもらえる、他人様のために役立てていただける、という感謝の気持ちがとても大きい。

 

3 メリット

  1. 献血後に郵送される血液の検査データと、「献血するからには」と大上段に構える気持ちの二つの面が健康管理に役立つ。
  2. 動機づけで書いたように、自分の身体の一部を提供することで他人様の役に立てる、喜んでもらえる、そう思えることも精神衛生上たいへんよろしい。
  3. 日赤献血ルームの接遇は昨今ずいぶん良くなっている。下世話な話、雑誌、ドリンク、煎餅・クッキーなどが無料で供されるのはそれなりに嬉しい(あくまで採血後の回復用だが)。
  4. 加えて確か30回や50回(記憶があいまい)等々の節目には、感謝状や記念品がいただける。

 

4 デメリット

  1. 個人レベルでは、ほとんどないと断言できる。以下は、強いて挙げればだが・・・
  2. 採血針を差すときは、かなり痛い。いまだに慣れない。
  3. 若い頃はなかったが、50代後半頃から毎回ではないものの採血後にわずかなフラつき、わずかな貧血感を感じることがある。
  4. 再びレベルが低くて恐縮だが、献血ルームに常備されているアイスクリームが、ハーゲンダッツ ⇒ レディーボーデン ⇒ 極小コーンアイス、の如く着々とレベルダウンしている(そこか!)。

 

5 感想と本音

  1. 前置きで「セミリタイア」と書いたココロは、長く続けてきたことを急に止めて精神的な張りを一つ失うのが怖いからだ。100回を一応の区切りとはしても、年齢が上限に到達するまでは細々とでも続けるのが吉だろう。
  2. 何らかの薬、例えば血圧降下剤の継続的な服薬などが必須の身体になれば、その時点で完全に引退しなければならない。だから健康維持のモチベーションは、何歳になっても大切にしたい。
  3. 一方、最近は自意識過剰なのか待合室で年齢的な疎外感を感じることがある。献血適齢期はもうとっくに過ぎているのである意味当然だが、そろそろ若い人たちに譲る、任せるという意識を持たねばとは思っている。

 

6 まとめ

 この先は分かりませんが、今まで割と幸せな人生を歩ませてもらったと思っているのでなおさらですが・・・

 健康寿命、世代交代、人生のフェードアウト、そして社会貢献等々あれやこれやをミックスして意識しつつ、無事に生きてこられた恩返しと言ってはアレですが、わずかでも他人様のお役にたてるよう献血を通して可能な範囲で頑張る、そんなところだと思います。

人間を救うのは、人間だ。Together for humanity」 by 日本赤十字社

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