既にご覧になった方も多いと思いますが、この正月三が日で気になった日本ハムのTVCMについてです。
近未来の人類は、太陽を巡る惑星軌道上にリングワールドを建設。西暦2200年には都市、森林、農場などが整備された内周部に多くの人間が移住し、日ハムブランドのお肉ですき焼きパーティーを楽しむご一家も居るくらい平和で安定的な社会を構築している、というなんとも明るい未来設定。
こういうSFテイストが漂うやつ、わたし的にはツボなんですよ。
ただし、ツッコミどころも限りなく沢山ありましてね〜。
- この途轍もなく巨大な構造物の材料をどこから調達したのか?
- その運搬及び建設に関する技術と資金は誰が負担したのか?
- 公転、自転及び姿勢制御のためのエネルギー源は?
- 光、熱の供給源は太陽のように描かれているが、自転による昼夜の創出と1Gの重力は上手くバランスしているのか?
- 環境問題、格差の拡大、テロリズムの蔓延等々の全地球的な不安材料を鑑みると、そもそも今後約180年間(5〜6世代)でこんなものが造れるとは思えない。
・・・そ、そう言っちゃ身も蓋もありませんが(汗)。
このCMを創った人たちは、あくまで正月に相応しい前向きで楽観的なCMに仕上げたかったようです。
農夫が見上げる澄んだ空には、羊雲のかかった青い地球があり、今日も私たちを見守ってくれている・・・、という場面からしてパイオニアたちは、気候変動や環境破壊などで止むを得ず人工の土地、言い換えれば巨大宇宙ステーションに移住したのではなく、地球上の諸問題を各国が一致団結して解決し、自分たちの未来に向けて発展的に宇宙進出を果たした、と解釈することができます。
ウム、ハッピーエンドですな。いやはや正月らしくて良いCMでした。