モノには寿命があるとは言え、諸行無常とは言え、
長年連れ添った友の最期の姿を見るのは辛い……
昭和の終盤に買ったような……
何年使ったか定かでなくても、
12桁の液晶表示が欲しかったのは覚えている。
仕事机の引き出しか机上にいつもあって、
キーを叩いて出た数字に一喜一憂したあの日々。
帰ってくることのない数十年を共にした戦友が、
俺はここまでだから先に行け……
と背中を声をかけてくれるような気がする。
そうか……
先は分からないが、俺は行けるところまで行く。
転機を察知されちゃ弱音は吐けない。
頑張れるだけ頑張るつもりだ。