やっと盛夏らしい天気になって,本日はとても暑い一日でした。
この3月,年季奉公が明けて広島から戻ってくる時に,県内の地酒を数本仕入れてきました。
何かの折に土産として遣おうと買ったものですが,幸いなことに4本目まで自宅で晩酌に飲んじゃった。富久長,酔心,雨後の月,亀齢(清酒の名前って,素敵ですよね)。
どれも旨い酒でした。
一般に広島の酒は,灘の「男酒」に対し「女酒」と呼ばれています。きめが細かくどちらかと言えば甘口。地元の人は「うま味が深いけぇ,旨口じゃ」と言います。
そして,現在5本目に飲んでいるのが「竹鶴(秘傳)」。これも背筋がシャキっと伸びるような名前ですね。でも,どこかで聞いたことがあるような・・・。そう,ニッカウヰスキーに同じ名前のシングルモルトウィスキーがありました。
「竹鶴」の蔵元,広島県竹原市の竹鶴酒造は,ニッカウヰスキーの創業者竹鶴政孝の生家です。広島在住中に「安芸の小京都」と言われる竹原市を訪ねることは出来ませんでしたが,清酒「竹鶴」は,その歴史を感じさせるイメージから,一度飲んでみたいと思っていた酒でした。
閑話休題。
家で封を切った「竹鶴」の感想は,何とも複雑なものでした。酸味が強く,甘みはまったくなし。いわゆるクセがあって,私の基準からすると,お世辞にもおいしいとは言えない。
さて,この話,どうまとめましょう。迷いなくこの酒を造り続けている蔵元を礼賛すべきか,酒の旨さが分からないことを恥ずべきか。いやはや己の修行が足らないのは間違えない。酒に対する審美眼を養なうべく,6本目,「賀茂鶴」の封を開けるとしますか(笑)。