先週末は,母方の親戚が集まる会が,埼玉県の秩父であり,「金は出すから連れてけ!」と言う老母の手を引いて,三峰神社まで一緒に行ってきました。
親戚が一堂に会する機会といえば,多くの場合,結婚式か仏事と相場が決まっているけれど,今回は純粋に親交を深めるという趣旨。簡単に言えば,集まって,風呂に入って,宴会するという明快にしてお気楽な内容で,それでも総勢38人の大宴会に圧倒されて帰ってきました。
その親戚筋の多くは,発祥が奥秩父だけに,現在も埼玉県西部から中部に掛けて散らばっていて,東京に住んでいる私としては,どうしても疎遠になっているわけです。顔と名前が一致するのは,普段,細々と付き合いのある従兄弟レベルの10人くらいで,あとは全く「知らない人たち」。母も,恐らく宴会場に集まっていた人たちも同じようなものだったらしく,さすがに幹事を務めた従兄が,全員に自己紹介の機会を設けていました。
一族単位での自己紹介は,酒の席ということもあって,ギャグが滑りまくるおっさんがいたり,自分の半生を語り始める人がいたりして,それはそれでユルくて楽しいものでした。
ビックリしたのは,お開き近くになって誰からともなく,地元の「秩父音頭」を踊ろう!と声がかかった時のこと。
条件反射のように踊りの輪ができ,結構広い宴会場が,即座にダンスフロアと化しました。舞台からカラオケに合わせて音頭とりをした叔父と,カメラマン役の2~3人が輪に入らなかっただけで,さっきまで好き勝手に飲んで騒いでいた人たちが,一瞬にして一糸乱れぬ「連」となり,傍観者的には「スリラーin秩父」状態。
そんなアイデンティティーを持つ人たちの集まりとは露知らず,アングリと口を開けて見ていただけの私でしたが,ちょっとだけ疎外感と羨望を感じたローカル色豊かな宴会でありました。
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