いつもの朝のイレギュラーな出来事

今日は期せずして朝から哲学的な話を聞くことになりました。

いつもの朝と同じく、最寄り駅までのいつもの道のりを、いつものようにボーっとした頭で歩いていたところ、突然身体に感じた軽い衝撃。

同時にガシャンという鋭い音が。

気がつくと路傍のさるお宅の玄関先で自転車が倒れていました。どうやら肩に架けていた鞄を引っかけて倒してしまったらしい。玄関ドアのガラスには雲の巣状のヒビが広がっています。

オ~マイガッ!
目が覚めたっ!

その瞬間、私の心の中に天使と悪魔が同時に現れました。
天使「ウム、ここは正直に弁償を申し出るのが真っ当な人間ですな」
悪魔「ヘヘ、このまま知らん顔して逃げたってどうってことないぜ」 

そして天使は袈裟固めで悪魔を押さえ込み、3秒後に私はそのお宅の玄関チャイムを鳴らしていました。出てこられたのは純白のステテコがよく似合うにこやかなご老人でした。

「かくかくしかじかで、朝からご迷惑をおかけしてすみません」
「そうでしたか。大きな音がしてビックリしました」
「つきましては、ガラスの補修をホニャララコニャララで・・・」
「承知しました」

事情を即座に理解してくれたご老人は、静かにこう付け加えられました。
「世の中には二種類の人間がいます。良心の呵責を感じられる人とそうでない人です」

自宅の住所と携帯番号を名刺の裏に書き込んでご老人に手渡した私は、その哲学的なコメントを心の中で反芻しながら背中を丸めて器物損壊現場を後にしたのでした。

本日の教訓
「一寸先は自転車」ン?
「鞄振り合うも多生の縁」アレ?

おかしい、帰宅したらまたボーっとしてきた。
なに,いつものことだ。

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