このブログを始めてもうすぐ5年になりますが,その間,自分のギターのことは一度も取り上げませんでした。あまりにも身近で、古女房と同じく「空気みたいなもの」だからかもしれませんね。
そこで,昨年11月末で緑GCを休部したのを節目として,これを機会に振り返ってみることにしました。
私のギターは,ブランドがAriaで型番はAC20。17歳の頃に買ったものですから付き合いはかれこれ38年になります。
なぜ長年このギターを使い続けてきたのか・・・、な~んていまさら理由を考えみてもつまらないので,38年の付き合いから思い出される、どちらかと言えばしょうもないエピソードをいくつか挙げてみました。
- 1 ギターアンサンブルの大御所がホセ・ラミレスと見誤ったルックス
- 表面板の色は濃い目の赤茶色。学生の時にたまたま参加したN堀G音学院の公開教室で,N堀学院長が私のAC20を一目見て「おぉー,ラミレスちゃんですねぇ~♪」とのたまった。
ちょっと気持ちが悪くなったのを覚えている。 - 2 傷だらけの表面板
- 表面板に残る長さ約10cmの傷。いつごろかは忘れたが、シリコンクロスで磨いているとき力を入れすぎて爪を立ててしまった。ジーっと音がした。
以来,木目と直角方向に擦るようにしている。 - 3 ギター製作家に交換していただいたフレット
- 若い頃は,めちゃくちゃ良く練習した。使い始めて3年目位でフレットが擦り減って溝ができてしまったので、当時実家近くにあった楽器店に一式交換してもらうべく持ち込んだ。その楽器店は,往年のギター製作家故野辺邦治さんのお店で,ご自身が交換作業をしてくれた。今でも恐れ多いことだと思っている。
(以下、その時の心象風景)
約束の日に店を訪ねる神経質そうな青年。仕上がったギターを持ってカウンターの奥で固まっている野辺氏。青年の呼びかけにゆっくりと顔を上げ「あぁ・・・,今までフレットの計算をしていたのでね,ムフフ」said Mr.Nobe.
ギター製作家は別世界の方だった。 - 4 驚異のコストパフォーマンス
- 値段は購入当時でハードケース込み20,000円。弦の張りが私のタッチには合っていて,音量,音質ともクラス,値段からすれば想像以上のものがある(と思っている)。緑GCの皆さんに試奏していただいたり,来歴をお話ししてCPの高さに何度驚かれたことか。
- 5 G馬場はヒンズースクワットで床に水溜りを作ったが・・・
- 学生時代は毎年の盛夏に長野県飯山で合宿をしていた。スケール,アルペジオ,早弾き,パート練習,全体練習等々、とにかくギター漬けの毎日だった。練習場の外は蝉の鳴き声と目を開けていられないような日差し。
練習中,フト気が付くと弦を押さえている左手の下方、板張りの床に点々と水滴のあとができていた。
「セ,センパイッ,掌から水が垂れてます!」。
ワトソンくん,私は末端多汗症なのだよ。残念ながら最近は手に汗握るような刺激がないがね。
5は、楽器とは関係ありませんでしたが。
何年かごとに新しいギターが欲しくなり、専門店を周って試奏させてもらったりするけど、そのうちに熱は醒めてまたAC20に戻る、ということを38年間繰り返してきた感じですね~。
常々、手工品クラスのギターが欲しいと思っていますけど、なかなか優先順位が上げられません。
次に手に入れたいギターにはひとつだけこだわりがあって、それは表面板が明るい色のものであること。なぜか?
それは「ラミレスちゃん~♪」がトラウマになっているからなのです(笑)。
ギブソンのプレミアムギター
「おぉー,ラミレスちゃんですねぇ~♪」
ああっ、N堀学院長が目の前に浮かぶような。。。(笑)
私も高校の時、N堀学院長にお会いしたことがあります。確か、アンサンブルの練習の見学だったか、覚えていませんが、、、。
でも、N堀学院長の雰囲気は忘れられませんね。
ギター合奏というひとつのジャンルを切り開いた開拓者であることは
まちがえないですね。楽譜もたくさんお世話になりました。
でも、あの雰囲気は何だったんでしょうね~。
思い切ってあっち側に行ってしまえば私も今頃は・・・(笑)。
ご自身のギターへの「ノロケ」のような記事ですねぇ~(笑)
ノロケというより、いつまで経っても2本目が買えない悔しまぎれでんがな(笑)。