本年第1回目の書評、もとい、読書感想文です。
2021年もエンタテイメント系に偏るし文章力も水平飛行(むしろ下降気味)ですが、懲りずに感想など書いていきますのでよろしくお願いします。
せっかくなので初心に還る意味で偉人の言葉などを。
- 良き書物を読むことは、過去の最も優れた人達と会話をかわすようなものである(デカルト)
- 読書は人を聡明にしない。ただ教養ある者にするだけだ(サマセット・モーム)
- 今日の読書こそ、真の学問である(吉田松陰)
個人的には・・・
- 読書は感性と筆力を磨くが、発現は神の領域である(筆者)
なお評価点は、★印5個が満点です。
たまに(やられた〜)となって「★★★★★+★」になることもあります。
伊坂幸太郎「ラッシュライフ(新潮文庫)」途中棄権
著者の本にしては珍しく途中でモチベーションが切れた。
徐々にエッシャー張りのだまし絵が透けて見えると聞くので、時間を空けて再挑戦したい。
川上健一「翼はいつまでも(集英社文庫)」★★★★★+★
書店で「本の雑誌」を立ち読みして、たまたまどなたかの「ウルウル…」との記述が目に入り読んでみた。
青森県十和田の中学生神山少年と都会から来た転校生斉藤多恵の淡く切ないラブストーリーと、彼らを取り巻くクラスメイトたちが、大人になる過程で迷いもがき苦しむ中で大事なものを見つけ、自分の生き方、価値観を作っていく成長物語のミックス。
両者が足し算ではなく掛け算で合わさり、素晴らしく爽やかな青春小説になった。
読んで良かった。「ウルウル・・・」は本当に本当だった。
野球部、相撲大会、体育館、大人との確執、ビートルズ、夏休み、十和田湖、キャンプ、桟橋、ヤマメ、雷、ピアノ、自転車、慟哭、アヴェ・マリア、お願い・お願い・わたし・・・
それぞれの場面がキーワードと固く結びついて心に残り、読了後これを書くまでに何度もページをめくり直して余韻に浸った。
もうすぐ高齢者に括られるおっさんにも涙活させてくれる電車の中では絶対に読んではいけない良書。
櫛木 理宇「死刑にいたる病 (ハヤカワ文庫JA)」登攀中
月末までに読み終えなかったので、来月に回します。
……初月からこれだ(-_-;)