投稿が遅くなりましたが……
まずビラロボス(あえてこう書きます)とは何者なのか。
……等々、筆者が言うまでもなくロボスは紛うことなき偉大な作曲家です。
十代後半でギターを弾き始めて彼を知りました。もちろん楽譜やレコードで、です。数々の独奏曲をそれは夢中になって弾きました。
僭越ですが、筆者にとってはバッハと並んで身近な音楽家と言っても過言ではありません。
その当時、彼に抱いた自分流のイメージは、
ミーハーで小生意気な若造でした。お恥ずかしい。
もちろん、懐の深い彼の全容を知ったうえではありませんが、筆者にとっては掴みどころが多かったし、結果としてギターを通じて思い出をたくさん作ってくれた人でした。
例えば彼のギター曲。
その多くに独特なパッセージが出てきます。
奏法は単純と言えば単純で、左手は同じ押さえ方で固定し、そのままフレットを上下に移動するだけ。
楽譜ではやたら♯と♭が多くて一見難しそうけど、押さえるフレットさえ間違わなければ案外スムーズに弾けてしまいます。
右手はたいがい和音かアルペジオで、そのパッセージ群が初めて世に響いたときオーディエンスはさぞかしびっくりしただろうな〜、とニヤついてしまうほど独特なんです。
「ロボス節」とでも言いましょうか。
たちまち(うわっ、おもしれー!)とのめり込みました。
ちなみにそうした特異なパッセージは、ピアノで弾こうとすると途轍もなく難しいらしいです。ギタリストとしては(してやったり!)との気持ちが湧くではありませんか(笑)。
自らギターを弾き楽器としての特徴や性質を熟知していたからこそ、そして天才的なインスピレーションと遊び心を持っていたからこそ、そうしたパッセージを編み出しさらに母国の味(サウダージ?)を加えて素敵な曲にできたのではないかと思います。
3月5日は彼の134回めの誕生日。
最後に、若いころ夢中になって弾いた曲をリストアップして、筆者をギターの深みに誘なってくれたロボスを偲びたいと思います。
……と偉そうに書いたけど、文化祭のステージで弾いた練習曲第3番以外は、どれもみな冒頭の約10小節で挫折したな(号泣)。