iPhoneのクイックスタートが途中で固まる件|アフターフォローもやはり人次第だった
1.買い替えのモチベーションは
- iPhoneを買い替えた。約3年使った12miniから15へ。
- 小ささが気に入っていた12miniだが目の衰えで辛く感じるようになり、広告過多のサイトを見るたびに画面の大きなものなら、と思っていたのだ。
- 15はこの9月、16の登場で値下げされて型落ちになったが、性能・仕様はバリ現役だ。
- ヨドバシ.comで在庫ありのタイミングを狙って発注し、翌日には手にすることが出来た。呆れるくらい配送が速い。
2.開封の儀からクイックスタートへ
- 例の上品なパッケージを静々と開け、上質この上ない工業製品を愛でる間もなく速攻で12miniからのデータ移行に着手する。
- 2台を並べ電源をつなぎWifi接続を確認し、iPhoneの大きな美点であるクイックスタートをスタート。
- 6sから8、8から12miniへの移行に次いで3度目なので、FaceIDのセッティングあたりまで迷うことなく順調に進む。
3.こんなところに厄介な伏兵が
- ところがiOS18のインストールに移ってからどうも様子おかしい。
- 6時間経っても12時間経ってもクルクルが回り続けて終わらない。フリーズだ。
- 4、5回試すも同じところで必ず固まる。繰り返しているうちにトラウマ級のトラブルのような気がしてきた。
4.初期不良ならブチ切れますぜ
- 何がいけないのか、手順を間違えているのか、懊悩しつつネット情報をあたるも答えは見つからない。
- 仮に初期不良だとすれば、Apple及びヨドバシへの信頼が揺らぎかねない由々しき事態だ。
- そうこうしているうちに個人的な受忍限度を超えた。
- 面倒でも販売元に持ち込むべき事案と見切りをつけ、現物を持って家を出る。
5.家電量販店の受付の人
- ヨドバシ秋葉には、さすが基幹店だけあって正面から入店すると受付がある。
- これをクレーム客の勢いを削ぐ戦略と勘繰ってはいけない。ヨドバシの美点の一つなのだ。
- 受付の女性に案内された1Fのブースを訪ねると、さらに7Fの「クイックガレージ」に行くよう教えられた。たらい回しにはムッとしたがAppleの正規サービス店らしい構えに力が抜ける。
- こちらの受付の人(仮称A氏、男性)は、原則予約制のところ当方の顔色を見て何か感じたのか(話を聞こうじゃありませんか)的な姿勢を示した。一筋の光明を見る筆者。
6.懐の深いクイックガレージの受付
- かくかくしかじか、あ~でもないこーでもない。飛び込み客の回りくどい話を冷静に傾聴しつつ時おり質問を挟むA氏。
- 困っていることを理解してもらうのに若干時間はかかったが、いくつか問答を重ねるうちにだんだんA氏の反応が一つの方向に収れんする。
- 最終的には、予想以上に分かりやすくかつ希望を持てる答えが返って来た。
7.ブレイクスルーは突然に
- 僅かにアジア系外国語訛りのあるA氏曰く、「そもそも新しい方のiPhoneが最新OSにアプデされていないとクイックスタートはうまくいきません」。
- 「エ?」、と目を剥く筆者。
- 次いでブレークスルー手法として、「まず移行先の新しいiPhoneを『リカバリーモード』にします。そしてMacとケーブルで繋ぎiOS18をインストールして、その後にクイックスタートをお試しください」とアドバイスがあった。
- さらに、iPhoneのリカバリーモードなど初耳の筆者の「ン?」的な表情を読み取り、「大丈夫です。Macをお持ちならそう難しくありません」と背中まで押してくれるA氏。親切すぎるやん。
8.12miniのクローンが爆誕
- すぐさま家に取って返し聴いたとおりの手順を試す。通常モードでは出来なかったOSの書き換えをリカバリーモード下で行う体だ。
- そして、改めて旧iPhoneと並べてクイックスタートを再スタート。今度は何ごともなくトントンと進み、3度目の移行は無事完了する。
- 3年使った12miniのクローンが30分ほどで出来上がった。一回り大きな筐体の15に命が吹き込まれ、傾きかけた信頼が元に戻った瞬間だ。
9.アフターフォローも買い物のうち
- そのとき筆者は、家人B(パートナー)がよく口にする言葉、「買い物は人でするもの」を思い出していた。
- その心は、買い物という一連の体験の価値は、出会う人次第で支払う代金以上にも以下にもなる、だ。
- その見地からすればアフターフォローもやはり人次第。登場する担当者の技量や人柄によって顧客の心象は大きく変わる。特に何かのトラブルに見舞われたときには尚更だ。
- その意味で今回A氏に出会えたのは、とてもラッキーだった。来客が多い中、短時間で的確なアドバイスをもらえたことに感謝したい。ありがとうございました。
10.まとめ
- 今回のトラブルは、突き詰めれば納品されたiPhone15のiOSが最新ではなかったことに端を発するもので、原因としては単純だった。
- 商品流通のことはよく分からないが、仮にAppleから直に買ったらどうだったのか?と気にならないではない。
- しかしながら正常に作動しているピカピカの15を手にすると、この期に及んでグダグダ言うのは野暮と気付く。
- しばらくすれば、あの時はちょっと訛りのあるおにいさんに助けてもらったっけ、とのエピソードに変わってしまうだろう。
- そして何年か後にはまた新しいデバイスが発表され、Appleサイトを覗いていそいそとヨドバシに通う、そんな十年一日の我が見える……
という話でした。
おしまい