今日は、サバレスのクラシックギター弦の製品記号、型番について。
フランスのSAVAREZ社は、バイオリン、ハープ、マンドリン、ウクレレ、バンジョー、ギターなど、あらゆるメジャーな弦楽器の弦を作っていると言ってもいいメーカーです。
筆者は、クラシックギターを通してSAVAREZの弦を知っていましたが、昔から「プラ巻弦(上の写真)」のような一風変わった製品を扱っていたり、最近もフロロカーボンのような新しい素材を前面に出すなど、攻めの姿勢という点で頭ひとつ抜けたブランドだと思っています。
一方で、弦のバリエーションが豊富なせいか製品記号がややこしいことでも知られていまして、今日は自分自身の頭の整理を兼ねて、クラシックギター限定で解読してみます。
クラシックギター 用の場合、基本は「5から始まる3桁数字」+「いくつかのアルファベット」という構成になっています。
(例)510MR:ニュークリスタル(1,2弦)、アリアンス(3弦)、カンティーガ(低音弦)のセット
今月末のコンサートに向けてこれに張り替えました。ボヤけがちな3弦がアリアンス(カーボン弦:後述)なので、メリハリの効いた気持ちの良い音が出ます。
全体像が分かるように解読図を作りました。構想一ヶ月・作成一日の力作です(笑)。
191115_SAVAREZ弦
解読図の作成に際しては、以下のサイトを参考にさせていただきました。
まず、「ギター弦はセットで買う」という方は、一番目の5と三番目の0はデフォルトになるので気にする必要はありません。
二番目の数字は低音弦、四番目のアルファベットが高音弦の種類を表します。
コラム、ニュークリスタルなど各弦の特徴まで細かく説明できればより分かりやすいのですが、筆者は残念ながら「トラディショナル」は昔からある弦、「アリアンス」はカーボン弦、といった程度しか分かりません。
詳しくはその筋のサイトを見ていただくか、詳しい方にお譲りしたいと思います(汗)。
(こちらにサバレス各弦の細かな分析がありました:ウィーン観光情報)
五番目は、弦のテンション、張りの強さ、六番目は細かなオプションといったところです。
多少の例外はあるにしても、この数字+アルファベットの並びと、売られているパッケージの説明又は販売サイトの説明を突き合わせれば、各セットの構成が細かく見えてくると思います。
「どうです、すごいでしょう!」とドヤ顔で書いた手前気が引けますが、せっかくなので筆者が感じる分かり難さとその原因も軽く整理しておきます。
・・・などなど言い出せばキリがありません。ここでは簡単に、歴史や文化、言語の違いから来る見解の違いと解釈しておきましょう。
本稿で言いたかったことは以上です。
おまけとして、解読図に出てくる用語を分かる範囲でトピックス的に解説しておきます。
例外や不規則性は確かにありますが、法則を理解してしまえば割と分かり易いんじゃない?と思えてきたりして、今回の解読作業は意外に楽しいものだった、と強がりを言ってまとめにします。
ギター好きの皆さんの参考になれば幸いです。間違えや誤記がありましたら指摘してください。
おしまい