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ギターの神様Vol.16_ボーカルとギター

独自の視点でYouTubeのギター映像を紹介する本シリーズ。16回目になります。

 

本題に入る前に、シリーズについて改めて解説しておきます。

「ギターの神様」とは、学生の頃から長くギターと関わってきた筆者が、YouTubeから選んだ(これは!)と思わず膝を打つような神がかった演奏のことです。

楽器としては、ナイロン弦のいわゆる「クラシックギター」に軸足を置いていますが、毎回のテーマに因んで間口はそこそこ広げているので、(ギターじゃね〜し)という映像もたまにはあります。

そのあたりに突っ込みを入れつつ、緩めにご視聴いただければ幸いです(笑)。

 

さて今回は、筆者の好きな曲を2曲取り上げて、それぞれボーカルとギターで聞き比べていただこうという趣向です。

 

 

一曲目は「La Bikina」です。

メキシコはマリアッチ系の音楽家Ruben Fuentesが書いた曲で、歌詞は「誇り高きビキニ姿の綺麗なお姉さんが、大切な男性を失って悲しんどるで」と、どちらかといえば演歌系ですな。

それを底抜けに明るい曲に仕上げてしまうところはやはり中南米。ともあれ、とても良い曲だと思います。

まずは、プエルトリコ生まれのメキシコ人歌手 Luis Miguel のボーカルで。いい男が朗々と歌うので、見ているだけでも気持ちがいいです。

 

 

対するギターは、メキシコのギタリスト兼作曲家Julio Cesar Olivaの演奏で。録音はいまいちだけど、ネイティブらしい自然さと温かみのある良い演奏です(それにしても難曲ですな。♯4つのホ長調で見ているだけで指が攣りそう)。

 

 

2曲目は、フランスに飛びます。珠玉のシャンソンから「Cecile ma fille(セシル、私の娘)」
シャンソンらしい哀愁を帯びたメロディーに乗せて、娘を思う母の気持ちが切々と歌われます。

これは女性ボーカルで決まりでしょ、っと前のめりで探したところ、出てくるのはClaude Nougaro(男性シャンソン歌手、作曲家・詩人)のものばかりでした。十八番(オハコ)なんですかね。

で、ようやく見つけたのがこちら。
ギターとボーカルの両方をこなすCécile Cardinotが、Olivier Bensaの伴奏で透明感あふれる清らかな歌声を聴かせてくれます。

ちなみにこの二人、G&Voのデュオ Duo Bensa-Cardinot としても活動しているようで、超素敵な演奏が別にアップされていました(いずれ取り上げたいです)。

才色兼備な女性とデュオを組むとはなんとも羨ましい、・・・オホン。

 

 

さて最後は、個人的な定番、R.Dyensのギターソロで。

実は、本稿の趣旨を思いついたのがこの曲とこの演奏でした。
ボーカル曲をギター1本で表現するのは至難の技だと思うけど、ここでもDyensは、情感たっぷりなアドリブで中間部をテーマ以上に歌わせて盛り上げています。

とにかく聴いてください。誰が何と言っても筆者は心底シビれました。

 

以上、ギターソロとは、ボーカルと同じくらい「歌って」、「聴かせる」ものであることに共感していただけたら嬉しいです。

 

以下は独り言。

…ふと我が身を振り返れば、長くやってりゃいいってもんじゃないな…

じっと手を見る(号泣)

 

 

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