最近,街で見掛ける自転車にちょっと気になるタイプがありましてね。
ピストのようなシングルギア,極端に幅の狭いハンドル,もちろん泥除けは無し。危なっかしい自転車だな~と思いつつも,若者がズボンの裾をまくってサラッと乗っている姿を,気が付けばボーっと見送ってたりします。もともとシンプルな自転車が好きなのに加えて脚力の衰えを切実に感じている昨今,どうも「シングルギア」に羨望と嫉妬を感じるらしい。
ということで本日は,その手の自転車の出処や周辺情報を探ってみました。
「踏力」(読みはフンリキ)
ここが日本における発信源のひとつのようですね。漢字のブランド名が力強さを感じさせる一方,サイトのセンスは都会的でイメージ作りも上手。販売網を全国展開しているし完成車としての値段も割と安めの設定なので,これからまだまだ伸びるブランドと見ました。
さて,このタイプの自転車が日本発なのかという疑問には2006年にアップされたこの辺の記事が一つの答えになっているでしょう。
極端に狭いハンドルバーの秘密・・・(seafronts 1/365)
さらに日本だけではなくニューヨークにもこのタイプを看板にするブランドがありました。本記事冒頭の写真は,ここの完成車です。
「BERTELLI」 NEW YORK CITY BICICLETTE ASSEMBLATE
「踏力」や「BERTELLI」のようなタイプは,使い方は街乗りが主体になるでしょう。それにシングルギアを抵抗なく踏めるのは脚力のある比較的若い世代に限られるので,一時期のMTBのような爆発的影響力は無いと思います。でもMTBタイプの太くてゴツいタイヤや極端な多段化の反動として,また世の中全体のエコブームや低価格化の流れの中で,自転車にも新しい傾向,タイプが表れてきたと感じていますがどうでしょうか。