普段使っているカメラ,CANONのG9を修理に出してビックリした話。
撮影した映像の左上隅に濃い影が出るので,本体内の受光素子CCDにゴミが付着したのだろうと自己判断し,CANONの新宿サービスセンターに持ち込みました。
受付カウンターで症状を説明すると係りの人は,
「ズームしても影の位置が変わらないので,お見込みのとおりCCDにゴミが付着しているようです」
では,裏蓋を開けて,ブロアブラシでシュッ,シュッとゴミを吹き飛ばして蓋を閉めて修理完了,と思いきや,
「レンズとズーム機構,CCDは一体のユニットになっていますので,その部分をそっくり交換させていただきます」
エ”~,何でそうなるの?
「最近のコンパクトデジタルカメラは,機種に関わらず一般的にそのような構造になっております」
ちょっと待ってくださいよ。自動車に例えれば,ちょっと調子が悪くて修理工場に持ち込んだら,分解点検ではなく,エンジン一式を交換します,と言われたようなものじゃないですか。
「料金は\12075,3時間ほどで完了いたします」
係りの人曰く,ズームレンズは,伸縮する時に空気を本体内に吸い込む(吐き出す)ように出来ているので,光学部へのゴミの付着は避けられない,と言います。だったら,なおさら掃除がし易い構造にすれば良いと思うのだけど・・・。
結局,言われるままに大枚はたいて修理してもらいましたが,何だか矛盾を感じましたね。これじゃ最近のプリンターと同じく,製品本体を安くして消耗品や修理で儲けてると言われても仕方がないですよ。さすがに係りの人も,さも申し訳なさそうに対応してくれましたけど。
工業化が進むと使い捨て文化が加速し熟練工が絶滅するとか,電気製品を買うときには修理方法まで調べてから買うべきだよなぁ~とか,いろいろ考えながら蒸し暑い新宿からトボトボ帰ってきたのでした。