Categories: 雑記

小松崎茂の世界

小松崎茂の特別展が開かれています。(10/7~12/3)
ぼくらの小松崎茂展(逓信総合博物館)

初回のエントリーにも少し書きましたが,私は子供の頃,21世紀になると光速ロケットで恒星間旅行をし,ドーナツ形の宇宙ステーションには人が住み,地上では普通の車が空を飛び交い,街にはアトムのようなロボットがいて,家ではテレビ電話で友達と話をし,自動調理器からはボタン一つで湯気の立つ料理が出てくる・・・,そんな世界を想像していました。本当の21世紀である現在,実現していることもあれば,今でも夢のようなものもあります。

子供の頭にそんなイメージが出来上がったのはテレビの漫画や本,雑誌などで見た未来世界の絵やイラストがだんだんと刷り込まれたからでしょう。影響を受けたと思うものを挙げてみると,
やなせたかし(漫画,イラスト)
宇宙家族ジェットソン(テレビアニメ,原始家族フリントストーンと対をなしていた)
鉄腕アトム(テレビアニメ,実写版もあったhttp://www.eonet.ne.jp/~penpenkun/atom.htm)
そして
小松崎茂(イラスト)

小松崎氏のイラストは漫画雑誌の表紙やプラモデルの箱絵でよく目にしました。ぼくら,冒険王,少年画報などの月刊誌や少年サンデー,マガジンには戦艦大和やゼロ戦が描かれ,タミヤや今井科学のプラモデルの箱には必ずと言っていいほど使われていました。氏のイラストで箱がデザインされたもの以外は中身まで安っぽく見えたものです。

小松崎茂オフィシャルサイト(komatsuzaki.net)

氏のSF的なイラストには今見てもハッとするアイデアのものがあります。移動可能な海上空港,チューブの中を走る月行き列車,ソーラーパネルを埋め込んだ円盤型飛行体,ランボルギーニ・カウンタックそっくりのエアカー(最近描かれたものか?)などなど,戦前から活躍していた画家とは思えません。出身が同じ東京の下町の荒川区と言うことからも親近感が沸いてきます。特別展は是非見に行かなければ。

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