Sergio Mendes & Brasil’66が昔から好きでしてね。
ご本人はすでに齢80を過ぎておられるはずで、それでもいまだに日本で人気があるのは凄いことだと思っています。
筆者自身は、’70大阪万博当時の来日コンサートほか何度かLIVEに行ったり、今でもデビュー当時から最近の曲まで時々思い出して聴いたりして、なぜか飽きないんですよね。
先日、ある記事にYouTube出典の「FOOL ON THE HILL」を貼り付けていたら、若い時分、注目し始めた頃のことが懐かしく思い出され、そしてつい最近には我らが ’66に驚愕の新事実を発見したりして、そんなこんなを駄文にしてみたくなりました。
第一回は、筆者の人格形成に及ぼした影響について……ですw
いきなりカミングアウト恐縮ですが、筆者はっきり言って背が高くて体格の良い女性が好みなんです(大汗)。
親しい仲間との飲み会(最近ご無沙汰)では、「早いはなし日本語を喋る白人女性だっ、文句あっか!」と口角泡でカマしてその度に引かれていますが、ご幼少のみぎりから唯一揺がないポリシーなので譲ることはできません。
そのちょっと気恥ずかしい性癖の一番の根っこが、どうやらセルジオ・メンデス&ブラジル ’66にあると気づいたのは割と最近のことです。
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今でも根強い人気があるブラジル ’66があれほど売れた要因の一つに、ボーカルが女性のデュオであることが挙げられると思います。
何度か入れ替わっていますが、記憶の限りではブロンドとブルネットの美人がセットで、ブロンド女性の方が若干上背があるのがお約束でした。
ブラジル ’66は、あのハーブ・アルパートのプロデュースで1966年にメジャーデビューしています。
そしていきなり「マシュ・ケ・ナダ」大をヒットさせ、その後も「デイ・トリッパー」「コンスタントレイン」「ナイト・アンド・デイ」「恋のおもかげ」「フール・オン・ザ・ヒル」「ドック・オブ・ザ・ベイ」などヒットが続きました。
デビューから1969年頃にかけてのことです。
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その頃筆者は、小学校高学年から中学生。人格形成においてとても重要な、人生における最も多感な時期の入り口に居たと言っていいでしょう。
そんなデリケートな時期に音楽面でハマったのが’66でした。
当時はビートルズやアメリカンポップスが盛んに流れていて、筆者は大橋巨泉司会のフジテレビ「ビートポップス」やAMラジオなどを通してそれらに親しんでいました。
そんな耳に突如飛び込んできた ’66の洗練されたボサノバ。とても洒落ていて新鮮だったし、それ以上にインパクトがあったのが2人の女性ボーカルです。
バンドのフロントで男性メンバーにも引けを取らない堂々とした体格でボーカルを務める2人の美しい白人女性。
汚れを知らない当時の筆者は……、ノーガードの顔面に強烈なワンツーパンチを食らう、リング上大の字で見上げる眩いライト、レフェリーのカウントが子守唄のように聞こえ……、となって完璧にKOされたと言っていいでしょう(陳腐な表現、失礼します)。
振り返れば間違えなくそこが原点で、当時の ’66からその後長きに渡って消えることのない強い刷り込みをもらい……
いまだにビートルズのようなサウンドよりボサノバや乗りの良いリズムの曲の方が好きで、小柄な人より背の高い大柄な女性に魅力を感じてしまうは明らかに ’66の影響で、そして何より音楽という偉大な楽しみの小さな種を植え付けてもらった、それが筆者にとっての ’66なのです。
以上を簡単にまとめますと、「’66の女性ボーカルデュオは素敵だった」「多感な時期の刷り込みは一生もん」となります。
セルメンによって育まれた筆者の嗜好は、その後の人生にどう影響したのでしょうか。
月日を経て具体に形を成したのか、それともプラトニックな範疇で足踏みしたままなのか……
そのあたり、長くなりそうなので次回以降にしておきます。
……ということで、最後に一曲お届けします。
もちろんSergio Mendes & Brasil ‘66で「ナイト・アンド・デイ」
「Night and day, you are the one〜〜」と言わせる女性は、はたして筆者の前に現れたのか……
本稿でさんざ持ち上げた’66の女性ボーカルデュオですが、実は最近、ある秘密の匂いを嗅ぎつけました。
次回は、そこらへんにスポットを当てようと思います。
乞うご期待w