床屋さんでマスクを取らなかったらやってもらえないし、顔は理容師さんともろに接近しますよね。
やはりコロナの影響は受けているのでしょうが、なぜか店を閉めた話はあまり聞きません。
諸々ご苦労があるとは思いますが、巣ごもりやリモートの範疇外だった業態が少しは幸いしているのでしょうか。
日々の生活になくてはならないご商売、頑張っていただきたいです。
さて、今回は久々に床屋話でご機嫌を伺います。
ここ20年来、散髪は渋谷のサンクスに通っている。
くせ毛ゆえ、すぐ爆発頭になるので月1だ。
そこはただの床屋じゃない。
刈る、洗う、剃る、セット、全部やって料金は一般店の三分の一。
理容師さんは粒ぞろいで、皆仕事が速い。
そう、上手い速い安いの三拍子揃った優良店なのだ。
そんな店が生活圏にあれば、浮気せず一択で通うしかないじゃないか。
普通の床屋事情は、一切知らんけど。
オホン…………
サンクスに席は7つ。
システムは、客、従業員双方に優しい入店順。
サイトには、「予約不要(お並びいただいた順です)」とある。
シンプルだ。
指名もやれば出来るっぽいが、20年間で一度見たきり。
で、一昨日は「主任」に当たった。
店長と並ぶ不動のレギュラーである。
自慢じゃないが、理容師さんの判別がつくのは店長と主任だけだ。
あとの人は同じに見える(すみません)。
店長とは共通項があるのが分かってからなんだかんだよく話すようになった。
リーゼントにジーンズのルックスと違って実に穏やかな方だ。
妙な言い方だが、年下なのに包容力すら感じる。薩摩隼人故か。
一方、主任のときは「バリカンで?」に「ウムッ!」と返し速攻目を閉じる。
筆者の中で主任は職人の位置づけだ。腕に間違えはない。
だから、なにも言うことはない。
心地よいハサミの音に乗って静かに流れる時間。
これを至福と言わずして何と言おう。
そのときだけは、仕事の速さを恨めしく思ったりする。
…………とまあ、全てにおいてありがたい床屋さんなのである。
サンクスのない人生はありえない!
No Thanks No Life !
違う意味になってないか。
とにかく毎月、ノーサンクスノーライフなのである。
この頃、ダイバーシティを地でいく待ち行列が店の前で見られるようになった。
言うまでもなく週末。
給料、年金の支給日直後は、何度か出直すほどだ。
あまり知られて欲しくない店ではあるけど、どんな属性の人にも優しいから行列だってできる。
それは常連として誇らしくもある。