親の介護と実家問題の個人的まとめ【2/4】

筆者は54歳の時から約8年間、年号では平成22(2010)年末から30年(2018)12月まで家族と離れて両親が住む実家で暮らしていました。イメージとしては、たまに自宅に戻る単身赴任のようなものです。

(中略:1/4をご参照ください)

今日は、その長いようで短かった8年間の出来事や、その間に感じたことや湧いてきた感情などを書いてみようと思います。

目的は2つ。ひとつは、そう遠くない将来必ずやって来る自分自身の「被介護期」への準備のため。もうひとつは、人生の終盤から終局において家族に掛ける負担や面倒を極力少なくするため。

2点はほぼ同じ意味かもしれませんが、そのような視点で読んでいただくと少しは分かりやすいかと思います。

※長くなりましたので4回(1/4 〜 4/4)に分割して掲載します。

 

1. お金と忍耐はいくらあっても困らない

2. 戸建て住宅よりマンションを選んだ理由

【1/4】へ

 

3. モノは大切にしても溜め込まないのが吉

父母の他界後、節目の法要などが落ち着いてから遺された荷物の整理を始めた。前に書いたように、実家に住む考えはなかったので大方の荷物を処分し、ほぼ空き家にすることを目標にしたが、これが予想以上に大ごとだった。

ちなみに父母の共通点を簡単にまとめると、
(1)大正生まれ
(2)地方の農家かつ本家出身
(3)親戚兄弟が多い
(4)持ち家一筋60年
(5)結婚後の引越しはほぼ皆無
(6)整理整頓好き

ダメ押しで
(7)父は木工関係の職人ときた。

この7点を実家問題、荷物整理の視点から整理してみると、
①いかなるモノも捨てずに大切に取ってある
②冠婚葬祭関係のカサ張るお返しモノが非常に多い
③宿泊前提の来客をもてなす準備が常に整えてある
④既存の収納とDIY的に増やした収納には、ほとんど隙間なくモノが収められている

となり、遺物の分量をご想像いただく一助になるだろう。

処分に当たって、何家族分?と思うような分量の鍋釜食器や寝具類、昭和20~30年代に誂えたと思われる着物や大量の衣類、壊れた或いは使い古した家電製品群、木工職人の工具と材料の数々、保険や税金などの膨大な公的書類等々を前にした時のドヨ~ンとした圧迫感と抵抗感と後ろめたさ・・・

約90年生きた二人の人間の念をまともに受けたと言っても過言ではないだろう。

さらに、押入れの奥に仕舞われた茶箱や葛籠(つづら)を開ける時には、何が出てくるか本当に恐ろしかった。予想に反して中はほとんど空で、閉じ込められていた何十年前のカビ臭い空気を吸った時には目眩がしたものだ。

それらの7割方を自力で適切、合法的に処分し、残りを専門のプロに委託してようやく片付いたが、そこまで丸二年かかった。

モノを大切にし、リサイクル、リユースを心がけるのは現代社会のトレンドだし、いつの世の中でも普遍的に持つべき価値観だと思う。でも、人間一人が最低限必要とするモノはそれほど多くはないはずだし、一生を通して自ら適切に管理できる物量には限りがある。

翻って、自分の人生の終盤においては、そのあたりを常に意識しながらモノと向き合わねばと思うのだ。

 

4. 一目見れば理解可能な遺物にまとめる

木工職人の父は、割と几帳面な人間だった。

だから仕事や税金、保険などの書類でも前述のように過去からのものが累々と大量に残されていた割に、同じ種類のものはある程度まとめられていて案外整理はしやすかった。

それに元気だった頃に、「大事なものはこの辺とこの辺にある」と遺したいもの、託したいものを一通り教えてくれた。これは大いに助かった。

転じて、筆者としては自分の死後に
(1)価値があると思われるもの
(2)何かの手続きが必要なもの

については何冊かのファイルに綴じて、分かりやすいようにインデックスをつけることを始めている。「初見でも処理、対応が可能」というイメージである。加えて終活ノートも作り始めた。

そんな中で悩ましいのはデジタル関係だ。

以前に受講した終活関係のセミナーで講師に質問したところ、「パソコンやネット、クラウド関係の終活や遺物処理ついては、まだ手法が確立していない」とのこと。iPhoneのパスコードにしても、現在のところ4桁は開けられるが、6桁はまだできないらしい。

ということで、デジタルに関しては今のところは様子見やむ無しなので先送りとして、それ以外のモノについて必要なものは徐々に「初見で解読と処理が可能」を前提に整理し、不要なものは手元に残さないことを心がけたい。

 

5. 孤独と折り合う方法を聞きたかった

6. 望郷の念と墓について

【3/4】へ

 

7. 人生の最終盤に見えたもの

8. 医療と人間の尊厳についての素人考え

9. 家族に遺すもの遺さないもの

【4/4】へ

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