MGCの30周年定期演奏会/2019/02/02

今日は、筆者が所属している緑ギタークラブ(MGC)の定期演奏会についてです。

前回の投稿に書いたとおり、2019は先日2月2日(土)に30周年記念として華々しく盛況のうちに(?)無事終わりました。

実はの話ですが、筆者的には翌日から血圧がグッと下がりましてね。たぶんホッとして気が抜けたからだと思いますが、他人様にはこの単純でレスポンシブな身体を胸を張って自慢したいとつくづく思っています(汗)。

 

さて、「定期」を冠する演奏会ですからほぼ1年ごとの開催でして、それがクラブ最大の目標であり、また維持存続のための大きなモチベーションになっています。

仮に定演がないとしたら、ただダラダラと集まってギターを弾いてお茶飲んでダベッて、夕方になったら「ジャお疲れ様でした。飲みに行きます?」みたいな流れの、ただの中高年の集いになってしまうでしょう。

その意味でメンバー間でも年に一度の大切な行事であるという認識が暗黙のうちに定着していると思います。

そんな定演ですが、毎回終わった後には個人的にいろいろ思うところが残りましてね。

しばらくするとそれを忘れてしまい、毎度毎度同じ反省や後悔を繰り返している気がするので、今日はそれら思うところをあくまで個人の視点で個人の感想、見解としてまとめてみます。

 

1. 寒くて乾燥した時期の開催はいやだ

MGCの定演は従来11月開催が定番だったのを、今回は約3か月先送りして2月開催とした。

ちなみに開催日程は大まかに、(1)メンバーの都合、(2)助演者、協力者のご予定、(3)ホールの手配、の3つから決まる。今回は、(2)と(3)がうまく折り合わず、ギタリストにとって楽器よりも大切な爪には一番厳しい時期の開催となった。

そこで思うのは、定演は気候が良くてギターに似合う秋口の開催が一番よろしいということ。次回に向けては、基本路線である11月開催を断固主張しようと思う。

…フム、似合うってどう言う意味かと?

「鬼豆」や「恵方巻き」より、やはり「枯葉」や「スカーフ」あたりのほうがギターにはしっくり来ると思われませぬか。

 

2. アンサンブルの選曲はバランスが命

ソロ活動ならほぼ個人の好みで曲を選べるが、アンサンブルとなるとそうはいかない。いくらアマチュアの集団とはいえ、音楽に対する嗜好や楽曲、ジャンルの好みは各々異なるので、それを正面からぶつけ合ってしまえば、ワーワーとなって険悪になったり決裂したりする。過去には苦い経験もあるだけにそれだけは避けたい。

今のメンバーの場合、音楽リーダーのKさんが全体の意見や希望をほどほどに聴いたうえで、最後は「これで行きます」と中庸的でバランスのとれたプログラムにまとめてくださる。そして、ほかのメンバーさん達もみな大人だから、それに従う。サブリーダーの筆者としては、難しいことを考えなくて済むのでとてもありがたい。

 さてその上で、次回に向けては、個人的なわがままをどこまで言わせてもらおうか。

 

3. 未熟な技術に加えて気力・体力の衰えを感じたソロ

A.C.Jobin作曲、Dyens編の「フェリシダージ」は難曲だと思う・・・、少なくとも筆者にとっては。でもボサノバは好きだし、この楽譜は何と言っても編曲のセンスが良い。ぶっちゃけて言えばカッコいいし、弾いて気持ちが良いのだ。

その楽譜を手に入れて約2年でなんとか暗譜で通して弾けるようになった。ただし演奏時間は、Dyens本人やその他プロが3.5~4.5分のところ、筆者の場合は6分前後。つまり技術の未熟さからそれほど速くは弾けない。言い換えれば、最初に戻るがやはり難曲なのである。

今回の定演で唯一のソロ演奏となった筆者のフェリシダージは、自己評価としては、40点の出来だった。なにしろ舞台の上で、スコアの2/3ほどまで来て(気力・体力がEmpだ~)と思っちゃったのだ。残り1/3の出来映え、聴き映えは言うまでもない。

ギタリストもスポーツ選手と同様に、技術ばかりでなく精神面、身体面の維持、修養も必要なことを痛感したソロだった。

 

4. 右手の爪が身体の中心になるとき

クラシックギターは、基本的に右手指先の肉と爪の両方でナイロン弦を弾いて音を出す。特に爪は、その形状、強度、端面の粗度等が音質、音量を大きく左右するとても大事なものだ。

すなわち爪のケア次第でギターの音色は丸く柔らかくもなれば、ガサついて汚くもなる。それだけデリケートなものだから、日常生活の中で傷付けたり乾燥して割れたりすれば、それはギタリストにとって命取りになる。

それだけに筆者は毎回、定演前の2か月ほどは、右手の爪が身体の中心になったような感覚で日々を過ごす。それに加えて今回は厳冬・乾燥という爪にとっては受難期とも言うべき2月初旬の開催だ。

毛糸の手袋、爪ケア用クリーム、瞬間接着剤、紙やすりを肌身離さず持ち歩き、辛うじて本番を乗り切った、と言うに留めておこう。

 

5. 習慣より条件反射にしたい調弦

ギターはFletted、フレットのある弦楽器だ。すなわちフレットによって音階が固定されているので、演奏前の調弦がとても重要なのである(純正律・平均律の問題は、ここではさて置く)。

さらにFlettedの弦楽器によるアンサンブルとなると、全員が同じピッチ(一般にA=440Hz)で調弦済であることは大前提だ。さらに、演奏による弦への負荷や温度差によっても調弦は時々刻々狂う。だから、小まめで正確な調弦を抜きにした練習や演奏、ましてや他人様にお聴かせするコンサートは、筆者的には考えられない。

その昔は、音叉調子笛しかなかった調弦用具だが、現在は、楽器にクリップオン可能な電子チューナーが安価で手に入る。つまり前述の「小まめで正確な調弦」は、いつどこでも誰にでも可能になった。

何が言いたいかお分りいただけると思うが、くどくなってもこれだけは言っておきたい。

 「クリップオン式の電子チューナーによる小まめで正確な調弦は、MGCのようなギターアンサンブルではとても重要です。習慣、さらには条件反射のように身体に刷り込みましょう」

 

6. 司会原稿を担当して諸法無我に思い至る

今回も司会原稿の制作を担当した。司会者さん(MC)のトークの目安となるものだ。

全12ページを書き上げて、MGCのW代表と前述のKさんにチェックをお願いしてその後校正作業。12ページの最終形にまとまるまで正味約1か月かかった。

今回は前述のように創設30周年という節目の定演だったし、(なんとか笑いを取りたい!)みたいな欲も入ったので、前回の原稿よりだいぶ長くなった。MCをお願いしたSoさんからは「字数が多いですね」とご指摘を受けるほど、今回は力が入った。

ところで筆者の悪い癖は、一人で完璧を目指してしまうところだ。

このたびも、考えてみればお客様を前にして喋るのは、筆者ではなく女性のSoさんでだし、また、それを受け止めるのは聴衆の皆さんであるにもかかわらず、書き上がった段階で(これで完璧だ!)と自己満足に浸ってしまった。

定演当日、顔を合わせて開口一番、Soさんは「だいぶアレンジさせていただきました」と仰った。

私が独り善がりで書いたものがSoさんのキャラクターとオリジナリティによって姿かたちを変え、それが演奏と絡み合いながら個々のお客様の耳に届き、結果としてとても和やかで温かい雰囲気の定演になった。

世の中の全てのものごとは互いに影響し会いながら成り立ち、他と関係なしに独立して存在するものなどない。仏教でいう「諸法無我」を意識しなおさないと、と反省した。

 

7. 助演者さんのサプライズに蘇る記憶

MGCの定演は、毎回パーカッショニストのSuさん、Nさんのお二方をお迎えして、ポピュラー曲のほぼ全曲に助演してもらっている。

正直に告白すると、若いころは打楽器の入ったギター演奏を寄席でいう”色物“のように感じていた。今はむしろ、それがないMGCの定演は淋しかろうと思うし、欠かすことのできない大事な存在と認識している。もちろんSuさん、Nさんも我らMGCを大切に思ってくださっている。

そして今回は30周年の節目ということで、お二方から我々メンバーにサプライズ演奏のプレゼントがあった。Tongue drumというウクライナの楽器(イメージ)を使った『記憶』というオリジナル曲。

作曲したSuさんからは演奏前に「人は皆、優しい記憶の中に生きている。この楽器の音色は、それを色鮮やかに甦らせてくれる」との口上があった。

初めて見るその楽器のなんとも言えぬ優しく温かい響きを聴きながら、筆者は自分の『記憶』をたどった。その中には、今回の定演直前に他界されたTさんの思い出もあった。そしてステージ上だったのでちょっと恥ずかしかったけど、ハンカチで目頭を押さえた。

それは、音楽って良いな、人って良いな、そう思った瞬間でもあった。

 

8. 打ち上げでリセットしてその次へ

これについては、ダラダラ書く必要もなかろう。

一言で言ってしまえばヤレヤレ感、少し丁寧に言うなら安堵感、開放感、大きなイベントが終わってしまったことへの郷愁と寂寥、そしてほんの少しの後悔・・・、そんな諸々を共有しつつギターや音楽を肴に仲間と飲む酒は最高に旨い。そして酔う。

もちろん、それだけでモチベーションが維持できるような単純なものではないが、文章の区切りには必ず句点「。」があるように、打ち上げで心にも区切りをつけ、新たな気持ちで次に進む。そういうものだ。

 

・・・とりあえず以上になります。
本当はその他にも「パートバランス」、「運指の統一」、「レベルアップ」、「フルートの入る曲」、「笑顔の演奏者」等々、思うところはまだまだありますが書き始めればキリがありません。

次回定演に向けて、自分のテーマや楽しみとして、追い追い前向きに考えて行くことにします。

それでは、W代表を始めとするメンバーの皆さん、助演のお二方、ホールに足を運んでくださったお客様、そしてたくさんの関係者の皆さん、お陰様でとても良い定演になりました。

ありがとうございました。

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